TikTokの裏側ファイル6

このタクシードライバーはかなり愉快な人でした笑。

タクシーに乗るといつも思うけど、大きく分けると二種類のドライバーさんに分かれる。

よく喋る人とまったく喋らない人。

今回のドライバーさんはとにかく前者笑。

マシンガンのようによく喋っていた。

僕はけっこうタクシードライバーと話すのが好きなんです。

あの人達色んな人を見てるでしょ?

観察眼がね、一般人とやはり違う人が多くて。

コロナ禍にタクシー乗った時は、タクシー業界のやばさをみなさん赤裸々に語ってましたね笑。

さて今回のドライバーさん。

動画のとおり、僕の家の周りには自信があったらしく、なんなら

「近道して少しでも安くしますね!」

まで言ってくれた。

その後、ダラダラと雑談を重ねた。

今のタクシー業界やタクシーアプリの理不尽さなど、赤裸々に語ってくれた笑。

夜中の2時に顔も名前も知らない相手と密室で会話する

よくよく考えるとタクシーとはほんとに奇妙な空間である。

さて、そうして時は過ぎ、我が家の近くまで来た。

次を左に曲がればもう我が家は目と鼻の先

と言おうとしたその瞬間

ここ右?

??

ナビは完全に左を指している。だが彼は全くナビを見ていない。

この瞬間、僕には伝わった。

あ、このドライバーさんはナビに頼らずに自分の経験則でタクシードライバーの誇りを維持しようとしてるのだ。

TikTokはここで終わりだが、実はまだドラマは終わらなかった。

僕は意地悪にも彼を試した。

「どっちでしたっけ?」

「いやぁ、右だったと思うんだけどなぁ…」

!?いや違う左!左だ!!

すると彼はナビを見て「やっぱり!!」

いやぁ危なかったあ!ごめんなさいね!一瞬間違ちゃった!

いや僕が尋ねなかったら右行ってましたよね?…

ともあれ、無事家に着いた。

支払いは…

いつもとほぼ変わらなかった笑。

やっぱりナビは見た方がいいですねえ。私も勘が鈍ったもんだなぁ。

別れ際彼は言った。

少し寂しそうだった。

それはドライバーさんの矜持によるんでしょうね

と思いながらお礼だけ言って車を降りた。

贅沢だけれども、たまにはタクシーに乗ろうと思った夜でした。